きらり渥美のひとめぐり vol.15 |
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純系メロンを復活 いしい よしのり 石井芳典さん 未来を見すえて 覚悟をもって挑戦し続ける |
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専業農家の石井さんは、ミニトマトを中心に、花やメロンを栽培している。 2020年に味は絶品ながら栽培が難しいため生産されなくなっていた純系高松メロンを、「古田メロン」として復活させ、注目を集めた。 石井さんはやるからには一番をめざす真っ直ぐな性格。十六歳の時、剣舞で日本一になり、日本武道館で優勝演舞をした。高校生で入門した極真空手は、内弟子になったほど。二十二歳の時、剣舞と空手の経験を活かせる仕事を求めて上京し、大河ドラマのスタントマンとして3作品に出演した経歴を持つ。 転機は二十四歳のとき、母が病気で亡くなり、父や祖母を助けたいと思い、故郷に戻った。 地元に戻り十年経ち、農業に楽しさを見出した頃、「それにしても高松はうまかった」と毎夏、純系メロンを懐かしむ父をみて、そんなに美味しいならと、タネを探した。そして、唯一タネを残していた古田町の渡辺いと子さんにたどりつく。 「半分以上枯れる」と聞いていた通り、栽培は困難を極めたが、メロンが健やかに育つ環境を研究し続けた。図書館で情報を集めたり、住み込みで一緒につくることになった大学生から、新しい知識を得たりして、実践していった。4年目の2023年には、より味を濃く美味しく、枯れにくくする方法にたどりつくことができた。集大成の「古田メロン」は「高松」を知る人から一番おいしいと言われるまでになった。 「農家には挑戦を嫌う人も多いが、それでは気候の変動に対応できない。内気では良いものは出来ないので、とにかく挑戦しようと思った」という石井さん。今は古田メロンをベースに新しい品種を開発中だ。また、地元の他ブランドと協力して新しいことが出来ないか考えているという。 挑戦は農業にとどまらない。この数年は渥美半島の歴史を調べている。これまでの道筋を知ることで、未来を考えることが出来る。地域の人が学校であり師。これまで自分が得た分、今度は自分が若い人に渡せるようになりたい。渥美半島人としてあらゆる方向で良いアドバイザーになれたらいいと思っている。 |
プロフィール ●1983年生まれ 田原市向山町出身 |
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●好きな本 |
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伝記、歴史の本 | 料理:南部鉄器で作る本格的な「たこ焼き」と、つゆにこだわった「うどん」が家族に好評! |
●影響を受けた人 |
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葉山茂生氏(郷土史家) 小川雅魚氏(作家) |
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きらり渥美のひとめぐり |
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