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vol.20

 
蜂と共に挑戦する養蜂家

 かわい ゆうき
河合勇樹さん
渥美の農業を支え
養蜂の未来を拓く
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 世界からミツバチがいなくなれば、人類は4年で絶滅する。 アインシュタインが残した予言に立ち向かう養蜂家がいる。和地町を拠点に活動する丸和養蜂の三代目、河合勇樹さんだ。


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 子供の頃は蜂が怖かったという河合さん。大学では動物薬を学び、卒業後は自動車整備や企業と共同で有用菌を研究するなど、全く異なる道を歩んでいた。
 転機となったのは、祖父の突然の他界だった。河合さんの祖父は、メロンやスイカなどの花粉交配のためのミツバチを育て貸し出していた。全国屈指の規模を誇るこの地域の農業にとって、蜂は欠かせない存在だ。これまで祖父を手伝ってきた父は、ミニトマト農業が本業だった。河合さんは「自分がやるしかない」と覚悟を決めた。

 全国を巡り、9人の養蜂家に弟子入りした。そこで学んだ技術と動物薬の研究で培った知識を生かし、無農薬で環境の変化に強く健康な蜂を育てるべく試行錯誤を重ねた。その努力が実り、農家の方から「河合さんの蜂はよく飛ぶね」と言われるようになった。「他所に比べて全然刺さないね」とも。丁寧に扱われると、蜂の性格も優しくなるようだ。


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 怖くて嫌いだったはずの蜂がいつしか大好きになっていた。蜜をたっぷり集めて帰ってきたミツバチのお腹は、陽の光に透けて黄金に輝き、とても美しい。初めて板状の巣蜜が採れたときの感動といったら、その美しさと香りに、思わずかじりついてむせてしまったほどだ。


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 やりたいことが多すぎて時間が足りないと話す河合さん。ミツバチの生産が安定した近年、自慢の蜂蜜の本格的な商品化に着手することができた。
 さらに、河合さんにはこれから挑戦したい大きな目標がある。それが「ミツバチの学校」を作ることだ。今、養蜂業の後継者不足は深刻な問題となっており、養蜂家が一人もいない農業地帯もある。そうした“穴”を埋めるために、養蜂に興味がある人々をつのり、自分が持つ技術と知識を伝えること――情熱を持った未来の養蜂家たちを育て、彼らの日本各地での活躍をサポートしていくことが、自分のこれからの使命であると考えている。


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プロフィール

●1979年生まれ 田原市和地町在住

●好きな本
●趣味
池井戸潤の著書など、
仕事の刺激や参考になる本
レーザー加工で絵を書いたり、
デザインを考えること

●尊敬する人

いつも開拓者の精神を持って新しいことに挑戦していた、祖父、父のほか、子供の頃に身のまわりにいた大人たち



 


 

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