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きらり渥美のひとめぐり vol.21 |
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小説家と公務員の二刀流 あべ ちえ 阿部千絵さん 一作でも残る作品を書きたい |
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| 阿部千絵さんは、高校生の頃から小説を書いている。2024年には『兎たちの居た場所』で伊豆文学賞佳作に選ばれた。 静岡県磐田市で生まれた阿部さんは、小学3年生の時に「世界文学全集」に出合い、読書にはまった。夢中になりすぎて、心配した家族に本を隠されてしまったほどだった。 ![]() 本好きが高じて、小説を書くようになったのは高校生の時。弟を題材に書き、本人に内緒で家族に見せた。そのとき、祖母からかけられた「あなたは文章を書く人になるといいね」という言葉は、今でもふと思い出し、小説を書く支えになっている。 同じ頃、隣の浜松市在住の芥川賞作家、吉田知子さん※の存在を知る。親の友人を介して繋がり、作品を見てもらう機会を得た。この出会いは小説家へのあこがれをより強くさせるものだった。 大学の文芸サークルでは同人誌を出すなど、小説家の夢を持ち続けた阿部さんは、二刀流の道を選ぶ。卒業後、磐田市役所に入庁すると同時に、吉田さん主宰の遠州豆本の会に入会した。吉田さんから「志が低い」「面白くない」と厳しいダメ出しを受けながら、皆で汗をかき、原稿を直した。 結婚後、田原市に移り住み、現在は考古発掘に関わる仕事をしながら、年に2作品のペースで書いている。仕事で人と関わりながら、小説を書いている今のバランスが自分には合っている。 ![]() 書き続ける原動力になっているのは、「好き」という気持ち。そして、手紙や感想をくれて、次の作品を期待してくれている読者の存在が大きいという。作品では登場人物たちに自身の悩みなども投影している。読者の共感を得られると嬉しい。一作でも残る小説が書きたいと納得するまで書き直し、渾身の作品を生み出している。 今後の目標は、これまで同人誌などで発表した作品をまとめて1冊の本にすること。来年の文学フリマで販売することを計画している。また、今の仕事の経験を生かして考古学系の小説も書いてみたいと意欲をみせた。 ![]() ![]() |
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| プロフィール ●1971年生まれ 田原市堀切町在住 |
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| ●好きな作家 |
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| 吉田知子、武田百合子 チャールズ・ブコウスキー |
ユニコーン、奥田民生 椎名林檎、フジコ・ヘミング Mrs. GREEN APPLE |
●好きな言葉 |
●趣味 |
| 「駄目も目である」 木山捷平 |
箏、着物 |
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きらり渥美のひとめぐり |
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